何か無理やり機能性を持たせた虫が作れないものか?と常々企んでいます。昨夏はウマノオバチの産卵管をハットクリップの紐にしようかとも考えたけれど企画倒れ。今回も、またの機会に…と諦めかけたところで引き出しの中に眠っていたメジャーを発見。
そうそうこのロータリーメジャー(100均ではありません。とても滑りがよい製品です)には押絵の鯛、兔、雀などくっ付けて、万人受けしたのでした。
それをウマノオバチの産卵管に見立てるのは、ちと無茶な気もしますが、作ってみたらなかなか良いですね。胴体が細くて翅が繊細なハチはブローチよりもこの方が安全安心です。そして2メートルまで測れる、すばらしい機能付きです。戻すときはハチの付いていない裏側の中心辺りを押すと、びよ〜んと伸びていたメジャーがスルスルと気持ちよく収納されていきます。
翅は一枚に付き、黄色と薄茶の二枚を貼り合わせ、濃いオレンジで調子を整えた後、墨で模様を描き、それをフリーメタリコでぐるりと巻いて、透明感を出しました。
ウマノオバチ!なんとコマユバチ科だそうです。アブラナ科に付くモンシロチョウのアオムシを大事に飼っていたら、蛹にならずに黄色い小さな繭になっちゃったことがありますが、それはアオムシコマユバチの仕業でした。しかしこのウマノオバチはカミキリに寄生するそうです。あの無闇に長いような産卵管は木の幹に挿し入れてカミキリの幼虫を追跡し、卵を産み付けると言うことで、一見、やわに見える管ですが、実はすごい機能を持っているのですね。