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絹をつくり出す虫たち

清澄白河駅から徒歩7,8分の落ち着いた街中に、ワイルドシルクミュージアムhttp://www.wildsilk.jp/と言う世界の絹糸昆虫を紹介し、絹製品を扱うこぢんまりしたお店があります。

シンボルマークはエリサンの顔。

エリサンってここに来るまで知りませんでしたが、日本の天蚕のように中国やインドでは野生に生息していて、それを昔、絹糸虫として日本に輸入した子孫が残っていて、今でも長野県などで小規模に飼われているそうです。

現在、養蚕自体を目にすることが少なくなっているなか、ここのミュージアムでは運がよければこのエリサンの幼虫も見る事ができます。

白くて頭が黄色い終齢幼虫は蛹化間近。大きさは7センチほどありました。

このグリーンがかっているものは、シンジュサンとの掛け合わせだそうで、きれいでした。

ひょんなことから、こちらに絹糸虫ブローチを置いてもらっています。

【カイコ幼虫のブローチ】

先ずは何と言っても絹糸生産No.1のお蚕さん。白い錦紗縮緬がメインです。頭部ピンク色の中にあるふたつの眼は描いたのでなく絹糸を玉結びにしています。同様に胸部の黒色の中の赤と白の線も糸で表現しています。

【サクサン成虫のブローチ】

サクサンと言う蛾も明治時代に中国から輸入されたヤママユの一種だそうです。

触角は絹の繊維をほどいて利用しました。また胴体には、以前購入したものの使いみちがなくて困っていたタッサーシルクの束を、人形の髪の毛の要領で貼ってみたら、いい感じになりました。

【エリサンロゴマークのブローチ】

このマークは帆布バッグにもプリントして売られていました。大きさがちょうど良いのと、バッグチャームにエリサンの繭の抜け殻が付いていたのが気に入って購入。

裏がまたインパクトあるんですよ。混雑した電車内でこれを見えるように掛けたら、、、周りの人が嫌がって空かないかしらね!?

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ミイデラゴミムシ

外敵からの攻撃を受けると、100℃もの高温毒ガスを発射し、カエルの口の中を火傷させてしまう。幼虫時代は偏食で、オケラの卵しか食べない。…そんな暮らしぶり知るにつれ、ずっと作りたいと思っていました。でもお尻の形にしても、構造上、他の虫と劇的な違いはないのですよね(…と言うか、私の能力ではこの程度)それだけに安心してパクリとやろうとした時のカエルのショックは想像できます。手入れをしている花壇にオケラはいるようですが、ミイデラゴミムシの姿は見たことがありません。もっとも見つけても、やたらに手を出す勇気はありません。つぶらな瞳は球形の黒ビーズ。使用した布は黄土色一色のみで、黒い模様は墨で描いています。

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ホタルガ

ホタルガは昼間活動する蛾です。目立つ白ラインをヒラヒラさせて飛ぶ姿はちょっと頼りなげです。ふと気がつくと『あ、いた!』子どもでも捕虫網でたやすく捕れそうな飛び方をするけど狙ったことはありませんでした。理由は蛾だから…。今でこそ、蛾の顔の可愛さに気づいた私も、子どもの頃は蝶をえこひいきして、蛾は無視。あるいは嫌悪していました。なぜなのでしょうね?作るためにホタルガの写真をしげしげ見たら、胸や腹(翅で隠れていますが…)がメタリックブルーをしている個体もいるのですね。顔は真っ赤で小顔。幼虫の分泌物に毒があるようですが、成虫は無毒とのこと。今度、捕まえて見てみよう。

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アゲハイモムシの作り方

まずはアゲハイモムシの下絵から。前回の型からまたちょっと変化して、胸部と腹部を分けました。頭でっかち(実際には胸ですが)の三頭身で、あおむしになりたてのイメージです。

型紙はこんな感じ。ボール紙4ピースで一見、かんたんそうですが、左上の型は切り込みと切り抜きがあって、ちょっと難しいのです。

型紙プラス4〜5ミリの貼りしろ分を足して、それぞれの布を切ったところ。一番上の薄黄緑の布は左右の胸の眼状紋を繋ぐラインを表現するためのもの(絵を描くとたいへんなので、ねじった布で簡略化)

次は綿のせです。綿の量がわかるように布の上に綿をのせてあります。左上の型は綿をのせる前に切り込み、切り抜き部をコテでとめてから、綿を押し込む感じで詰めて裏返してあります。実際に布をくるむ際には、この左上のように置いて、ふちにボンドを塗り、布を折り返して貼っていきます。・頭と脚部の綿の量はやや少なめに、胸部と腹部はたっぷり詰めてやります。

切り込み、切り抜きをした型のその後です。まず黄緑の布をぐるりとコテでとめたら、左の薄黄緑の布を二つに折り、裏の上部の穴から出してコテでとめる。次に穴の空間を埋めるように裏から白絹を貼り付け、表から目玉模様の黒ビーズを縫い留めます。そして写真左のように、薄黄緑布をねじりながらハチマキのように胸部上にとめます。

それぞれコテでくるんだパーツですね。

次は絵付けです。ナミアゲハの場合、青、緑、白、黒の絵の具を使います。

前脚を作ります。#30のフラワー用ワイヤーに同じ色の刺繍糸を巻いています。

そして組み立てたところ。裏にブローチピンを付けて完成となります。

布の色と絵付けの仕方を変えて、上からナガサキアゲハ、ナミアゲハ、クロアゲハです。

蛹化直前の水分を減らしたアオムシです。作る前はアオムシになりたての3等身をイメージしましたが、出来上がってみると、こちらの方に近い気がしてきました。

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2017ヨコハマハンドメイドマルシェの虫

2017.5.27に横浜で開催されるハンドメイドマルシェに参加するためにきれいな虫のブローチを作りました。ミヤマカラスアゲハのシルエットには鮮やかなブルーの布をくるみました。胴体部分にも薄いブルーを使ったら、なんとも涼しげになりました。

こちらナミアゲハの型には、押絵の人形に着せるおもちゃ尽くしの布を使いました。よく見ていただくと翅の部分に、関取や打出の小槌などの細かい柄が入っているんですよ。

ペイズリー柄の蝶はジャコウアゲハがモデルです。勾玉模様が幼虫の食べるウマノスズクサを思い出させるのでぴったりだと思います。

古いファイルから見つけた胡蝶の型には、豪華な刺繍の帯地を使いました。大きい方の蝶は翅を拡げた上の部分が18センチもありますが、軽いのでブローチとして使っても問題ありません。

シロチョウの型には、一枚の翅ごとに招き猫、鯛車、犬張り子など、可愛らしい和の柄が入っています。帯留にしても良いし、Tシャツに付けても合うでしょう。

コガネムシは翅が小さすぎて、翅一枚に一柄という訳にもいきませんが、和の雰囲気は出ていますね。

色味を抑えたのも上品な感じ。二枚の翅の上の真ん中部分(小楯板)にはスワロフスキーやパールを貼り付けてあるので、角度によってキラリと光ります。

カメムシには背中に一つずつ、模様を背負わせました。金襴地は桜の文様、一越ちりめんには花菱文様が入っています。