11月に入ってから『うちのアケビにコノハちゃんの幼虫がたくさん来たよ』と虫仲間から連絡をもらい、いそいそと連れ帰りました。当初、大小取り混ぜ5頭と思ったのですが、神経質なチビはすぐに戻し4頭。さらに初めての飼育でエサの確保に不安を感じ、手入れに行った公園のアケビに一頭放して3頭に。
これはそこのアケビで羽化した蛹の巣をバラして抜け殻を取り出したところです。蛹の下の黒いものを拡大すると、終齢幼虫時代のお面であることがわかります。
さて今回の幼虫は写真の通り、地味な焦げ茶色で申し訳程度に白いレース模様が入り、目玉も控え目です。あまりキラキラしているより、マネしやすいだろうと思いきや、ライトを当てないと、何処がどうなっているのかよくわからず四苦八苦。
そうこうして作業が捗らないうちに、幼虫は3頭とも、アケビの葉を使って囲いを作り、その中に隠れて蛹になってしまいました。
アケビコノハの蛹化は、はじめ枝から離れたところで一日二日を過ごし、それから葉っぱに戻って加工を始めるという流れでした。自然界ではアケビから離れ、遠いところで気に入った葉っぱを使って蛹になるのでしょうね。フンは蛹化直前までいつもと変わらぬカリカリ乾燥した硬いものでした。
これは見にくいですが一頭目の様子。葉っぱが少なかったのか?大きな葉をよっこらしょと一枚、自力で蛹化箱の隅に運び、網戸の網と葉で巣を作りました。おかげで中の様子がよくわかります。二日目の朝は目玉模様が確認できましたが、その後、黒光りする蛹になりました。ちょっと不気味です。
そして巣作りを始めで30日後、気が付いた時には、こんな葉っぱになっていました。ちょっと驚くとパッと羽を開いて中のオレンジの目玉模様で威嚇しますが、一瞬なので写真が撮れません。
アケビコノハ、幼虫も成虫もユニークで面白いですね。
ブローチには前脚も、3本つけてあります。この角度だと見えますかね?目力を出すために黄色い丸の周りは、焦げ茶色の絹の穴糸で縁取りしました。
羽化した成虫は冬空の下、枯葉にとまったまま眠そうにしています。春まで、このまま過ごすのでしょうか!?